新穂高から槍ヶ岳そして上高地

北アルプス南部の盟主は、その山容から、やはり槍ガ岳に軍配を上げる人が多いだろう。それほど槍ガ岳はきわだった魅力をもっている。

登山日:2016/08/20

 新穂高温泉のバスターミナルから、舗装道路の坂を登り、新穂高ロープウェイの駅の横を通り。すぐ上手の駐車場から林道に入る。やがて小鍋谷の橋である。橋を渡って右俣沿いに林道を進むと、やがて右側に「穂高平近道」の標識がある。急ぐなら急登の近道をとればよいが、林道をのんびり歩いた方が楽である。 穂高平には牧場と季節営業の山小屋(穂高平避難小屋)がある。新穂高から約1時間、程良い山の景色の中でゆったりした時間が過ごせる場所です。

[林道]
[穂高平小屋]

[滝谷]

 この先、林道はサワグルミやブナ林の中を、白出谷(しらだしだに)出合までほぼ水平にのびている。水流のない白出谷を渡ると、道は針葉樹林の中の平坦な道となる。左下に右俣谷の瀬音を聞きながら進むと、チビ谷を渡る。水流はほとんどない。さらに進み、オオシラビソの林を登ると、滝谷出合である。白出谷から滝谷まで、わずか200メートルほどの標高差である。

[奥穂高岳登山口]
[ジャンダルムを望む]

[槍平小屋]

 滝谷は水量もあり、川原からは雄(お)滝のすさまじく流れ落ちるさまが眺められる。丸木橋を渡り、対岸に移ると、岩壁に藤木九三氏のレリーフがある。ここの湧水は飲用に適している。槍平へは、南岳側の山腹を巻くように登っていく。南沢を渡り、しばらく樹林帯の緩い登りを続けると突然視界が開けて、明るい槍平小屋に出る。小川が流れて別天地の風景が広がる。

[奥穂高岳登山口]
[滝谷ドームと涸沢岳]

[奥丸山の稜線]

 槍平は、南岳や奥丸山への道が分岐するところでもある。ここから道は左岸沿いに樹林帯へ入る。やがて最後の水場に着く、充分に水を補給してから出発。大喰岳の西尾根の末端をジグザグに登ると、ダケカンバの大木のある台地に登り着く。「宝の木」とよばれるところである。ここから道は飛騨沢に入っていく西鎌尾根がよく見える。

[飛騨沢]
[飛騨沢は長いロード]

 西鎌尾根がよく見える。縦走をする人たちが確認できる。中崎尾根越しに見える笠ヶ岳が、高度を上げるにつれて美しい全容を現してくる。

 西鎌尾根がよく見える。縦走をする人たちが確認できる。中崎尾根越しに見える笠ヶ岳が、高度を上げるにつれて美しい全容を現してくる。

[飛騨乗越]

 岩屑の道をジグザグを繰り返すこと約2時間ようやくにして標高3000メートルの飛騨乗越にたどり着く。長い、つらい、の言葉がぴったりの登りだが槍沢の道よりはずっと良い。飛騨乗越からは、槍沢越しに、蝶ガ岳、常念岳、大天井岳などの山々が目に飛びこんでくる。乗越から左にジグザグの道を約15分で槍岳山荘に着く。

[飛騨乗越から常念を望む]
[槍ヶ岳山荘]

[槍ヶ岳に登る]

 標高差120メートルの穂先への岩壁登り。ルートは登り下り別の道があり、鉄のクサリやハシゴが設置されている。槍ガ岳山頂はそれほど広くはないが、眺めは最高である。特に北アルプス南部や北部の山脈の連なりがよくわかり、まさに日本一の眺めであろう。盛夏の朝は順番待ちができるほどの混雑ぶりです。

[岸壁からの眺め]
[槍ヶ岳山頂]
東鎌尾根と常念岳
東鎌尾根と常念岳
西鎌尾根
西鎌尾根
北穂・奥穂方面
北穂・奥穂方面

[槍ヶ岳に登る]

 正面の槍沢の下りは、石のゴロゴロした歩きにくい道だ。急な下りは意外にはかどるが、足が笑い出しそうになる。三角形の槍の穂がだんだんと小さくなる。坊主小屋を過ぎると槍沢の流れが出てくる。天狗原分岐とモーレンを過ぎ雪渓が始まる。ババ平と水俣乗越分岐の大曲りをすぎてやがて沢沿いに左岸の道を下る。赤沢山をまわりやがて槍沢ロッジにでる。

[槍沢の雪渓]
[槍沢ロッヂに向かう]

[槍沢ロッヂ]

 槍沢ロッヂでは常に沢音を聞くテラスで熱いコーヒーをたてて飲むのが楽しい。槍沢ロッヂからは梓川沿いの林の道だ。細い道を下り、常念から来る一ノ俣谷を渡るともう一度槍の見える槍見河原に出る。もう槍ははるかに小さい。屏風が見えると横尾はすぐである。

[一ノ俣]
[幻想的な槍見河原]

[横尾]

 横尾では涸沢から下りてくる人を迎えて、しっとりとした樹間の道を行くようになる。かって牧場であった徳沢に着く。徳沢を過ぎると明神岳が目に入ってくる。長いロードも終焉です。河童橋では、しばし穂高の大景に接しよう。新穂高からの二泊三日の槍ヶ岳周回コースも終わりである。

[徳澤園]
[上高地]

■ルートマップ