槍ヶ岳&南岳縦走

一日目:新穂高~槍ヶ岳  16/09/08

■一日目

 
槍ガ岳は、東西南北の四方に尾根を派生させ、西鎌尾根と、南へのびる大喰岳との間にはじまる飛騨沢が、蒲田川右俣谷の源流である。この山深い谷沿いにつけられた飛騨側登山道は、槍ガ岳への最短ルートです。 飛騨側のバス道終点、新穂高温泉のバスターミナルから、舗装道路の坂を登り、新穂高ロープウェイの駅の横を通り。すぐ上手の駐車場から林道に入る。、ヘアピンカーブを4つほど繰り返すと、小鍋谷の橋である。ここにゲートがある。


 橋を渡って右俣沿いに林道を進むと、やがて右側に「穂高平近道」の標識がある。急ぐなら急登の近道をとればよいが、林道をのんびり歩いた方が楽である。 
 

穂高平小屋

 穂高平には牧場と穂高平小屋がある。ここで一休みとしたい。新穂高から約1時間、程良い山の景色の中でゆったりした時間が過ごせる場所です。

奥穂高岳登山口

 この先、林道はサワグルミやブナ林の中を、白出谷(しらだしだに)出合までほぼ水平にのびている。水流のない白出谷を渡ると、道は針葉樹林の中の平坦な道となる。石や木の根っこの上を、バランスに気を遣いながら歩いていこう。
 左下に右俣谷の瀬音を聞き、巨大なトウヒの大木に見とれたりしながら進むと、チビ谷を渡る。水流はほとんどない。さらに進み、オオシラビソの林を登ると、滝谷出合である。白出谷から滝谷まで、わずか200メートルほどの標高差である。
 

雄滝と滝谷ドーム

 滝谷は水量もあり、川原からは雄(お)滝のすさまじく流れ落ちるさまが眺められる。上部は壮絶な岩壁がガスの中に見え隠れする。

藤木レリーフ


 丸木橋を渡り、対岸に移ると、岩壁に藤木九三氏のレリーフがある。ここの湧水は飲用に適している。槍平へは、南岳側の山腹を巻くように登っていく。

槍平小屋

 南沢を渡り、しばらく樹林帯の緩い登りを続けると突然視界が開けて、明るい槍平に出る。小川が流れて別天地の風景が広がる。ここで午後1時をすぎていたら、槍平小屋で泊まった方が無難である。

槍平~南岳

■二日目

奥丸山の稜線

 槍平は、南岳や奥丸山への道が分岐するところである。ここから道は左岸沿いに樹林帯へ入るが、カツラやオガラバナなどの灌木が目立つようになると、最後の水場に着く。充分に水を補給してから出発。大喰岳の西尾根の末端をジグザグに登ると、ダケカンバの大木のある台地に登り着く。「宝の木」とよばれるところである。ここから道は飛騨沢に入っていく。

飛騨乗越への登り

 西鎌尾根がよく見え、縦走をする人たちが確認できる。途中、千丈沢乗越への分かれ道があるが、槍ガ岳を割愛して、双六岳に向かう人以外には用のない道である。中崎尾根越しに見える笠ガ岳が、高度を上げるにつれて美しい全容を現してくる。キバナシャクナゲやハクサンイチゲが飛騨沢を代表する花で、あちこちに大群落をつくっている。

飛騨乗越

 岩屑の道をジグザグを繰り返すこと約2時間ようやくにして標高3000メートルの飛騨乗越にたどり着く。長い、つらい、の言葉がぴったりの登りだが槍沢の道よりはずっと良い。飛騨乗越からは、槍沢越しに、蝶ガ岳、常念岳、大天井岳などの山々が目に飛びこんでくる。

槍ヶ岳山荘

  稜線に出て、右に行けば大喰岳、目指す槍ガ岳は左に行く。ジグザグの道を約15分で槍岳山荘だ。650人もの収容力を誇る北アルプス南部では最大の山小屋です。3060メートルの小屋前広場からは、眼前にそそびえるあこがれの槍の穂先が威圧的である。

槍ヶ岳の岩場

 ひと休みしたあと、標高差120メートルの穂先への岩壁登りに挑戦しよう。ルートは登り下り別の道があり、鉄のクサリやハシゴが設置されており、無心に登れば思いのほか簡単に登れてしまうから不思議だ。

槍ヶ岳山頂

 槍ガ岳山頂はそれほど広くはないが、眺めは最高である。特に北アルプス南部や北部の山脈の連なりがよくわかり、まさに日本一の眺めであろう。盛夏の朝は順番待ちができるほどの混雑ぶりである。

槍ヶ岳~南岳

飛騨乗越から大喰岳


槍岳山荘を出発してまず大喰岳を目指します。キャンプ場の横を通り過ぎて、ジグザク道を飛騨乗越まで下る。ここは標高が3020m、日本最高所の峠とも言われています。この飛騨乗越から大喰岳への登りがこのコース中で一番辛い登りです。たいした標高差ではないが、長時間の休憩のあとで身体も慣れていない上に空気も薄いし… ゆっくりと一歩ずつ登る。

大喰岳山頂


 大喰岳の山頂は縦走路からやや離れた位置にあるので、確実に山頂を踏みたい人はガスの濃い時など注意したい。目立たない山であるが、これでも日本で10位の高峰です。(3101m)。

大喰岳山頂


 大喰岳を下って中岳との鞍部に着くと、中岳の山頂が覆いかぶさるようにそびえます。でもここの登りは見た目ほどではありません。まもなく 2段のハシゴ場に到着し、これを登りきるとあっと言う間に山頂到着です。山頂からは大喰岳の万年雪を従えた槍ヶ岳が印象的に天を差しています。

大喰岳山頂


 ここからがこの コースのハイライト。中岳から南岳へと続くのびやかな3,000mの稜線の道、そして穂高連峰へと続く山並み… 「これが日本アルプスだ!?」という感じの風景です。

北穂へ続く稜線

 中岳からの下りは大きな岩が積み重なる道を行きます。これらの岩は周氷河地形の典型で、氷河期の強い冷え込みで岩の隙間に入った水分が凍って膨張して岩が割れてできたたとのことです。

中岳山頂


 
 そして中岳を下りきると槍~穂高の縦走路中で唯一の水場があります。中岳の残雪が消えるまでの8月中下旬まではここで水を取ることができる。

南岳への縦走路


 
 水場からは穏やかなアップダウンの稜線歩きが続きます。途中の平べったい石がたくさんあるピーク(2986m地点)から南岳の縦走路の道が確認できます。

岩場のトラバース

 このあたりは基本的に穏やかな道ですが、一箇所だけ岩場をトラバースするところがあります。特にむつかしいというわけではないが、昨年はここで滑落して重傷という事故もありました。ここの通過だけは注意が必要です。

南岳山頂

 岩場を過ぎるとすぐに道標の立つ天狗原の分岐点です。ここから南岳へはゆっくり登って20分。3032.7mの山頂に立つと穂高の荒々しい岩壁が目に飛び込んできます。ここからの風景は南岳小屋がアクセントとなって、とても絵になる風景です。

獅子鼻から大キレットと北穂高


 小屋はすぐそこです。南岳から小屋までの斜面は砂地を下ると南岳小屋。小屋の先に獅子鼻があり大キレットから北穂高岳の岩稜のすごさを一望できるビューポイントがあり立ち寄って大展望を楽しむ。

南岳~槍平 (南岳新道)

■三日目

南岳小屋

 南岳小屋前を西にガラ場を道票にに従いジグザグに下る。やがて、右に回りこみわずかな岩の切れ間の岩盤帯にかかる丸太橋で抜ける。
※南岳新道は2017年度は 登山道崩壊があり通行情報を得る必要あり。

岩の切れ間の丸太橋


 丸木橋を過ぎたら南沢カール上部の岩壁帯にそって南沢カールを下る。南沢カール途中に、旧地図に記載された旧道に入らないように(看板有)カール南側の尾根に取り付く。尾根に上がる二段梯子があり登り上がるとヤセ尾根が続く。

やせ尾根と木道


 ヤセ尾根に登り上がるとハイマツを保護するための木道が敷設されている。木道の幅も狭く強風などの場合は注意が必要です。しばらく岩壁を見ながらの稜線歩きとなる。

急な下りのはじまり

 やがてこんな看板が出てきます。(→)~下りの方へ。これからムチャクチャ急な下りのはじまりです…~つまりここからムチャクチャ急な下りが始まるということです。登山道を下る場合は、ここに書いてある通りに「あわてずにゆっくり」注意をしたい。

傾斜のきつい下山

 岩を回り込みここから下を見下ろすとさらに覆いかぶさるような岩肌に続く道が見えます。注意をして鞍部に下りる。ここで標高2600m、南岳西尾根のコルと呼ばれるところ。シナノキンバイなどの花がたくさん咲くところです。

ハシゴの多い南岳新道


 尾根道が続き、景色が変わって花畑もおおく前方に笠ヶ岳も見える。ハイマツの尾根からダケカンバ帯に変わり途中いくつかのハシゴをがあり急な尾根をひたすら下る。

槍平小屋に着く


 南沢へ取り付く尾根から南沢の大岩目指してペンキ印や布標識を頼りに広い南沢を下る。オオシラビスの樹林帯に入れば槍平はすぐである。
 
槍平から新穂高まではNOⅠを参照ください。

■マップ