ピラミダルな鎌ヶ岳

 鈴鹿山系の中での最もアルペン的なムードの漂う山頂をもつ魅力的な鎌ヶ岳(1161m)。今回は、アルペン的醍醐味を味わう鎌尾根ルートからの登山。このコースは鈴鹿きっての難所の多いルートで鎌ヶ岳を目指します。

 カズラ谷登山口前の広場に駐車して作業道を行く。すぐ車両通行止めのゲートガあり地道と簡易舗装路が交互に現れる曲がりくねった道で内部川に沿って650mほど進む。林道が大きく左に曲がるところに『水沢岳登山道入口』の道標があり山道に入る。

水沢岳へは作業道を行く

水沢岳登山口

御岳山の眺望

 すぐに細い沢沿い(涸れ沢の時が多い)となり、明瞭な踏み跡が雑木や植林の下に続いて歩き易いが、沢を高巻く間で、幾度も山側から落ちてくる小沢や涸沢を渡る。

崖淵の巻道

 崖淵の巻道を抜けて、雑木の絡んだ岩道の急登を登りあがると標識の立つ水沢峠に出る。水沢峠は少しのスペースはあるものの展望はきかない。

難所の馬の背渡り

 水沢峠から急登で始まる。入道ヶ岳の展望が広がるガレ場の上に出る。ヤセ尾根をすぎると両側の切れ落ちた砂質のガレ場となる。『馬の瀬渡』と言う手掛かりのない頂部を、足元を見て慎重に渡る。背の高いササの道となり、しばらくすると小さな空き地の水沢岳山頂だ。

水沢峠から急登

水沢岳

目指す鎌ヶ岳を望む

水沢岳から少し北に歩くと突端に出て鎌ヶ岳の展望が開く

難所のきのこ岩

 水沢岳から先は急降下となる。ガレの中に『きのこ岩』と呼ばれる岩が点在している。

きのこ岩を下から望む

ザレて崩れ易い岩なので岩の間の直登直下は要注意です。

展望のよい稜線

 きのこ岩を過ぎると展望のよい稜線の道となる。P1028をすぎてしばらくすると大河原との分岐になる。右に折れて進む。

眼前に聳える衝立岩

 大河原を過ぎていくと、眼前に聳え立つ『衝立岩』の岩壁に出る。目印に従い少し下り、鎖のあるところを登る。ここからもガレ場や岩頭の小ピークが連続してアップダウンの繰り返しとなる。

衝立岩を左に回り込んで登る

岩頭の小ピークが連続

衝立岩の上部に

 ガレ場や岩頭の小ピークが連続して交互に現われ、アップダウンの繰り返しとなる。滑り易い砂ザレも多いので、展望に気を取られない様に要注意。

鎌ヶ岳手前ピーク

 鎌ヶ岳手前ピーク取りつきから笹と潅木に囲まれたクサリ場を降りていく。細い足場を慎重に横切る(蟹の横這と言う難所)と鞍部のキレットに降りる。

岩壁を横切る(キレットから)

岳峠を見下ろす

岳峠へ下る

 キレットを過ぎてからカズラ谷の分岐、長石谷の分岐をすぎて鎌ヶ岳岩壁前の岳峠にでる。

岳峠から山頂に向かう

コルに出て左の岩場へ

山頂直下の岩場を登ると山頂

鎌ヶ岳山頂に

 水沢岳から鎌ヶ岳まで、ピラミダルな鎌ヶ岳を眺めながら、いくつもの稜線ピークを越える鎌尾根は、ダイナミックで醍醐味が味わえたルートでした。

縦走してきた鎌尾根

鎌尾根と鎌ヶ岳

■ルートマップ

 

林道分岐 →(1時間)→ 水沢峠 →(30分)→ 水沢岳 →(50分)→ 鎌尾根への分岐 →(50分)→ 岳峠分岐 →(15分)→ 岳峠 →(15分)→ 鎌ヶ岳山頂 →(10分)→ 岳峠 →(35分)→ 最後の水場 →(30分)→ カズラ滝 →(10分)→ 宮妻林道 → (5分)→ 宮妻キャンプ場駐車場