■権現岳・赤岳・阿弥陀岳

権現岳と赤岳は、主稜線で繋がっているがその両座の間にはキレットの険路が深く切れ落ちて領域を分断するように相対してそびえている。南八ヶ岳縦走路の最難関部。 観音平から編笠山・権現岳・赤岳・阿弥陀岳を縦走して美濃戸口に下山です。
登山日:2015/09/20


観音平登山口

 1日目は編笠山の登山口である観音平から編笠山を越えて権現岳そしてキレット小屋まで、2日目はキレット小屋から赤岳を越えて阿弥陀岳を登り行者小屋から美濃戸へ下山。

雲海から富士山が

登山口となる観音平に車を駐車。カラマツ林に登山道は続く。途中から植生は針葉樹に変わり、やがてうっそうとした、苔むした深い森となる。45分ぐらいで雲海に着く。東側が見晴らしがよく南東に富士山が望める。

押手川


 ここ雲海を過ぎてカラマツ林から原生林に入りまもなく押手川(おんで)だ。樹林帯の中で融雪期か梅雨期以外は涸れている。青年小屋への分岐となり直進して編笠山に登る。

南側に南アルプス


 しばらく原生林を登るが左側に大小の石が川のように流れているところにくれば樹木もだんだん小さくなり後方には南アルプスが一望できる。

編笠山から権現岳と赤岳


 編笠山山頂は岩原のようで越を下ろすのに不自由しない。連なる八ヶ岳を始め、中、南アルプスや秩父の山々、富士山と大天望が得られる。

青年小屋

 編笠山から青年小屋には北東のハクサンシャクナゲの中を通り大きな石がごろごろしたところを下りると青年小屋に着く。青年小屋はトタンを貼り合わせた2階建ての小屋。外見は満洒とはいえない。青年小屋から権現岳に進むと、これまでのなだらかな山が一変、ゴツゴツと険しくなり始める。

ギボシへの登りと右に権現岳


 権現小屋手前のギボシでは岩峰を巻く鎖のトラパースもある。そこを越えると稜線直下に建つ小さな山小屋、権現小屋が見える。権現岳山頂は小屋から5分ほど。分岐から三ッ頭方面へ進んだルート沿いにある。

大岩のある権現岳山頂


 山頂は大きな岩が重なり合い鋭い。遠目では危なそうに見えるが、行ってみるとそれはどの恐怖心は感じない。岩の上に立つとめざす赤岳が望める。

権現岳から赤岳と阿弥陀岳

61段のゲンジハシゴ


 権現岳からキレット小屋までは見晴らしのよい稜線歩きだ。 権現岳から旭岳に向かうとすぐに61段の傾斜約50度のゲンジハシゴがある。慎重に下りれば問題はない。

権現岳からの下り

 旭岳の西側の鎖場を左から巻き、急坂を下れば灌木帯に入る。下りきった所から僅かに上がればコマクサの群生地であるツルネだ。この辺りからの展望は抜群で赤岳へ登り上げる天狗尾根の大天狗、小天狗の岩峰が正面に、阿弥陀岳が左前方に、それらの雄姿は一見の価値があります。

ツルネから赤岳と大天狗、小天狗

ツルネから旭岳を望む

 ツルネからキレット小屋へは大きい岩がゴロゴルしたところを下りますが、濃霧時には方角を見誤りやすく立場川本谷側へ迷い込まないよう注意が必要。キレット小屋は森林限界下のダケカンバ疎林内にある。

静かな場所のキレット小屋

今宵はここに宿泊(要予約です)

キレット小屋前から天狗尾根の眺望

キレット小屋稜線小ピークから

 2日目はキレット小屋から赤岳を越えて阿弥陀岳を登り行者小屋から美濃戸へ下山です。

キレット小屋樹林を抜ける

 キレット小屋から赤岳への登り返しは標高が450mに及びます。しばらくは樹林帯を登り、小灌木と砂礫の道を抜けた辺りから傾斜が一気に増してルンゼ状の岩稜の登りとなります。

ルンゼ状の岩場


ここからがこのルートの核心部で、天狗尾根ノ頭まで続きます。特に天狗尾根ノ頭の直前にかかる7~8mの梯子、その後に現れる鎖を頼りに約50mの岩棚のトラバースは高度感満点です。

難所の登り


 
 トラバース終了地点で天狗尾根と合流する場所を天狗尾根ノ頭と呼んでいます。その後梯子や鎖が断続的に現れ、稜線に上がると核心部が終了します。

難所を越えると右にトラバース


 
これより赤岳山頂までは真教寺尾根分岐、竜頭峰を通過して行きますが、難しい所はありません。

天狗尾根の大天狗を望む

竜頭峰


難所を登りあがると前方に竜頭峰が望めここの尾根を登って行く。見晴らしのよい尾根で竜頭峰直下で文三郎尾根の分岐となる。

竜頭峰


正面岩陵中腹の左あたりに文三郎尾根への分岐分岐がありここの分岐を行くと文三郎尾根からの出会いに出る。

赤岳山頂

 かなり登ったかなと思うころ、左手から多くの登山者でにぎわう文三郎道が追って合流。ハシゴを登ると赤岳山頂にたどり着いた。

赤岳山頂


 360度の大パノラマ。北側は横岳、硫黄岳から蓼科山まで。南側にはたどってきた編笠山、権現岳からの稜線が続く。雲の合間に富士山や北アルプスまで見える。
 

赤岳から権現岳と後方に南アルプス

文三郎道鞍部に向かう

 赤岳から阿弥陀岳を目指して道標に従って岩場を下る。キレット方面の分岐を右に行き小さな岩場を越えて小石がガラガラの登山道になる。文三郎道を右に分けて下降して鞍部に着く。

中岳から阿弥陀岳


 
 中岳は見た目より簡単に越えられる。阿弥陀岳との鞍部がありここから直登になる。

阿弥陀岳の直登


 
 阿弥陀岳への登りは、足場も悪く落石にも注意が必要だ。30分ほどで広くて平らな山頂に着く。

阿弥陀岳山頂


 
 山名が示すように信仰の山で石仏も建てられている。天望は360度の大展望が得られる。

行者小屋分岐


 阿弥陀岳から行者小屋には、一旦往路を鞍部まで下りて鞍部から北に入る道がある。途中に崩壊箇所があり迂回の道が設けられており注意が必要です。この山腹を下りきると行者小屋に着く。
 

美濃戸に下山


 行者小屋で一息入れて南沢を通り美濃戸口に下山する。
 

 

■ルートマップ

 
■一日目:観音平→(0:50)→雲海→(0:35)→押手川→(1:35)→編笠山→(0:30)→青年小屋→(1:30)→権現岳→(1:20)→キレット小屋 (6時間20分)
■二日目:キレット小屋→(2:00)→赤岳山頂→(1:05)→阿弥陀岳→(0:55)→行者小屋→(1:30)→美濃戸→(0:45)→美濃戸口(6時間15分)