神坂登山口

　神坂峠から南ヘササの切り開きを登ると、東に雄大な南アルプス連峰が一望できる。行く手には恵那山がどっしりと構え、距離のあることを知らされる。ゆるやかな稜線を進み、千両山（パノラマ山頂）の小ピークに登ると、北の富士見台と神坂山との鞍部に中央アルプスが姿を現わす。

鳥越峠

　シラカバや立ち枯れ木が点在するササの斜面を下り、雑木林におおわれたコブを越えると鳥越峠に着く。鳥越峠から稜線の東側の不安定な踏み跡を巻き再び稜線に戻ると、赤茶けた山肌をさらすウバナギの崩壊地に出てる。やせた稜線のアップダウンを繰り返しながら高度を上げていく。

大判山に向かう

大判山から恵那山

恵那山に向かう

　大判山からいったん大下りして、ふたつ三つと起伏を進み、1820ｍのピークを過ぎると、赤茶けた山肌が今も崩壊を続ける天狗ナギに出る。フィックスロープを頼りに通過する。周囲は亜高山帯の樹木に変わっている。

前宮道分岐

　周りのササが消えると、苔むした倒木が随所に横たわる、幽玄な原生林の山腹をジグザグに登る。再び顕著な山稜に出ると、前宮道に合流する。左折して露岩が多い稜線を行くと、頂上の奥宮への参道だつたことがわかる。巨岩のわきを下ると、避難小屋の建つ鞍部で黒井沢道が合流する。

[ササ薮]

南北に長い山頂の南端に三角点がある