女性的な唐松岳から男性的な五竜岳へ、対照的な二山をつなぐ。唐松岳と五竜岳はともに後立山連峰の中でも長大な尾根を東面に侍っている。ハ方尾根と遠見尾根だ。
登山日:09/26

 ハ方尾根スキー場からゴンドラリフトと二本のリフトで一気に八方池山荘前へ。山荘前から尾根コースを進み、白馬三山、鹿島槍・五竜を眺めながら第二ケルンへ。ここから一段登った所が第三ケルンで、稜線から北側に少し下った所にハ方池がある。湖畔には飯森神社がある。

八方池山へのゴンドラ

八方尾根を登る

八方池

 展望の開けた登りが続く。一段登った所でダケカンバの林に入る。下ノ樺と呼ばれ、この先の上ノ樺へ。上ノ樺を過ぎると正面に大きな雪田が見えてくる。扇雪渓から灌木の間を抜け、ハイマツの尾根を登ると丸山のピークに出る。

扇雪渓

丸山に出る

ガレ場

 丸山を過ぎてしばらく行くと尾根が狭くなって岩稜が現れる。道は尾根の南山腹に移ってガレ場を通過する。主稜線に出ると、唐松岳頂上山荘に出る。山荘にザックをおいて唐松岳を往復する。山荘から山頂まで15分ほどの登りだ。頂上からは堂々とした五竜岳や剱岳がダイナミックに眺められる。

唐松岳頂上山荘

唐松岳山頂

不帰ノ嶮と天狗ノ頭
不帰ノ嶮と天狗ノ頭
立山・剱岳
立山・剱岳

 唐松岳頂上山荘をあとに主稜線を南に進む。牛首はヤセた岩稜帯でクサリが固定された難所。浮石に注意して通過。岩稜を下り切った小さな鞍部から大黒岳の黒部側を巻くようにして通過し、大黒岳と白岳の最低鞍部まで下る。

牛首の岩場

岩場のトラバース

行く先の五竜岳

大黒岳を巻いていく
大黒岳を巻いていく

 大黒岳からの鞍部からはゆったりとした登りになる。ときおり大きなジグザグになってゆっくりと登っていく。やがて白岳のヒークから下ってきた遠見尾根からの道と合流する。分岐から少し下れば五竜山荘だ。今宵はここで宿泊。

遠見尾根分岐点

鞍部に五竜山荘

 五竜山荘にザックをデボしてサブザックで五竜岳を往復。初めルートは稜線の黒部側を巻くようにして登っていく。ゴロゴロした石が多い。先には露岩の斜面が現れる。

五竜山荘から五竜岳

五竜山荘を見下ろす・後方に唐松岳

五竜岳への岩場

 稜線上の小さな岩峰の下を回り込むようにして道は稜線に出る。信州側は足元から切れ落ちた崖になっている。G2の正面には山頂直下の岩壁が立ちはだかっている。左側から岩場に取り付き、登っていく。鎖のついた岩場を越えると頂上はすぐだ。

岩場を越えると頂上

山頂直下・後方に岩峰のG2

五竜岳山頂

山頂から縦走路を振り返る
山頂から縦走路を振り返る
鹿島槍ヶ岳
鹿島槍ヶ岳への稜線
立山連峰・剱岳
剱岳
唐松岳・白馬岳方面
唐松岳・白馬岳方面

 山荘を後に白岳へ登り返して、遠見尾根の下山コースに入る。白岳から派生した尾根からハシゴやクサリ場をて、西遠見尾根に向かう。やがて草や灌木に囲まれた西遠見ノ池が現れる。五竜岳と鹿島槍ヶ岳が素晴らしい眺めだ。灌木帯の尾根道を下って大遠見山へ。

野呂川から北岳望む

西遠見ノ池

大遠見

 大遠見山から中遠見山、小遠見山を経て、地蔵ノ頭までは急な下りが連続する。地蔵ノ頭からのアルプス平駅までは近い。テレキャビンで遠見駅に下山。

一ノ背髪

地蔵ノ頭

アルプス平駅

■ルートマップ

【1日目】
八方池山荘→(1:00)→第三ケルン→(1:40)→丸山→(0:50)→唐松岳頂上山荘→(0:20)→唐松岳→(0:15)→唐松岳頂上山荘→(1:00)→最低鞍部→(1:30)→五竜山荘
【2日目】
五竜山荘→(1:00)→五竜岳→(0:40)→五竜山荘→(1:40)→大遠見山→(1:00)→小遠見山→(1:00)→地蔵ノ頭→(0:10)→アルプス平駅